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2006年02月24日

自衛隊による拉致被害者救出のシミュレーション

作戦2.jpg2月24日に行われた戦略情報研究所主催の「自衛隊による拉致被害者救出のシミュレーション」は非常に有意義な催しだった。残念なのは報道関係者が新潟日報の熱心な記者以外ほとんど取材に来ていなかったことだ。既成大メディアにとって、このような新しいコンセプトはタブーなのであろうか? もしそうなら、旧思考メディアの偏狭な姿勢として断罪しなければならない。

F15.jpgさすが佐藤守氏は、元航空自衛隊の将軍だけあって、具体的に、計画的に講演を進めた。参加者との作戦会議として議論を進めたいという佐藤氏の目標は果たせたと思う。ただ、残念だったのは「フィクション」であることを前提に話が進められたことだ。戦略情報研究所代表の荒木和博氏によると、この企画は各方面にハレーションを起こしたらしいのだが、具体的にどういうハレーションだったのだろうか? 
F2支援戦闘機.jpg佐藤氏のレジメは「話の花束」の2月25日づけのエントリーで紹介されているが、一番の問題は拉致被害者がどこに隠されているかという居住地などの「情報の欠如」と「陸上基地確保は困難?(韓国の協力が得られない、現実的には海上での基地を確保)」という戦術上の弱点だ。

作戦.jpg軍事ジャーナリストの恵谷治氏も姿を見せ、鋭い討議が行われた。意見を求められた恵谷氏の指摘は重要なもので、「目標の設定と確認」が何よりも大切で、仮に100人を救出する場合、その内20人を救出できても残りの犠牲者が出るような状況設定も考えられると言う。確かにその種の苛酷さを忘れてはならない。私も佐藤氏から感想を求められ、「軍事ミッションをテーマとする、この種の討論会が開かれるだけでも北朝鮮への圧力となる」と言った。

C130.jpg実際、日本海で陸海空の救出作戦の演習を行うだけでも圧力となるだろう。いったい、いつになったら日本は <普通の国> になれるのだろうか?
佐藤氏のレジメの最後に記された言葉が重要だ。
『百年兵を養うは、一日にこれを用いんがため』
佐藤氏は作戦遂行に当ってF−15戦闘機の支援を考えていたが、航続距離や攻撃力からF2の方が妥当ではないかなどという議論も次回は期待したい。

この日、よど号妻の黒田佐喜子、森順子を家族会の斉藤文代さんが刑事告発をした。これも一歩前進だ。救う会のメルマガが詳細をこう伝えている。これまで帰国したよど号妻は、旅券法違反などというふざけた罪しか問われていない。スパイ防止法もないので拉致事件関連の取り調べもできない状況だ。だが、黒田佐喜子、森順子両名は、スペインの公園で拉致被害者の石岡亨さんと一緒に写真に写っているのだから、当局の厳正な捜査を期待したい。この告発を警察当局がどう処理するか、古川享子さん拉致認定訴訟と同じように注目したい。
「aoi blog」の「'05 5/30 「よど号犯妻」第五回公判(判決)」というエントリーでよど号妻の告発の様子が書かれている。
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2006年02月23日

『「反日」の超克』について

反日の超克.jpgお問い合わせのメールを多くいただくので、近刊の目次をご紹介します。3月2日には全国の書店でお求めになれますが、アマゾンなどでの予約販売をご利用いただければ確実だと思います。



「反日」の超克 目次

プロローグ――忍び寄る反日全体主義とどう向き合うか

第一章●歴史との対話----歴史の地下水脈・皇室の危機
〈垂直の歴史観〉の恢復を
民族の歴史を奪ったGHQ
恣意的な〈記録〉によって〈記憶〉を消されないために
六〇年体制の呪縛から生まれた「反日の構造」
皇室典範改正問題に象徴される日本の危機
男系維持を表明されていた天皇陛下
最初に結論ありきの「有識者会議」
女系天皇はアナーキズムと日本侵略の一里塚
皇室はグローバリズムへの抵抗拠点
歴史を保障する連続性とは何か?

第二章●『マンガ嫌韓流』現象とは何か----新しい言語空間からの逆襲
大ヒットを隠蔽するメディア
発売一カ月半で三〇万部
内容を精査せず誹謗中傷する韓国メディア
正しい歴史認識を持たない韓国人
既成メディアを信頼しない若者たち
『マンガ嫌韓流』現象は言論空間の革命
韓国外務省高官のコメント
歴史事実と向き合うことで新局面が拓ける

第三章●「亡国の法案」----人権法案がもたらす災厄
「人権擁護法案」は、まだ生きながらえている
言論・表現の自由を侵し、三権分立の精神すら危うくする法案
メディアが報じなかった自民党圧勝の原因
「人権法案」反対派の力を削いだ「郵政民営化選挙」
韓国の人権擁護法成立の背後に北朝鮮の影
鳥取県で「人権救済条例」が成立
自治体の中枢で日本を細部から蝕む
〈人権侵害〉の名の下に反日勢力がかける政治圧力

第四章●拉致問題解決へのロードマップ

第一節  なぜ拉致問題を解決できないのか
拉致被害者に向けたラジオ放送が始まる
「しおかぜ」プロジェクトに込められた想い
全力で取り組まない政府
拉致の可能性がある失踪者は千名以上
増元氏落選に見る日本人の危機意識の薄さ
西新井病院という疑惑の施設
実名記者会見の不発を図った男
北朝鮮と結びつく数々の事実
六カ国協議は米中ロのアジア核支配構造を話し合う場
日本の唯一の意志表示は経済制裁発動

第二節 金正日と闘う医師、ノルベルト・フォラツェン
北朝鮮の実態を見た男
韓国メディアが示す積極的な敵意
「ソウルは北に乗っ取られた」
外交の弱さは恥ずべきことだ
日本人は人権意識は高いが「お行儀が良い」

第五章●「靖国問題」という虚妄

第一節 偏向メディアがつくった「問題」
小泉首相の略式参拝を招いた〈空騒ぎ〉
言霊の力を補強してしまった歪曲報道
反日陣営の活動を支援する「違憲判決」
〈事実〉と異なる〈記号〉を振り撒くメディア
「テレビ取材」「HPへのアクセス増」が違憲の理由?
控訴棄却を「実質勝訴」と喜ぶ原告団
裁判長の政治イデオロギーによる違憲判断
〈メディアの謀略〉で掻き消された東京高裁判決
朝日新聞は、靖国ストーカーか
首相の靖国参拝報道で暴露されたテレビの愚劣さ
元・台湾志願兵、春河氏の意見陳述書
高砂義勇兵慰霊碑移転募金に集まった三千万円
私財を擲って高砂族と交流を続ける門脇氏

第二節 高橋哲哉『靖国問題』の空疎な靖国観
読者の眼を事実から逸らす用意周到な罠
「感情の量」を恣意的に、感情的に測定する
「台湾先住民族は首相の靖国参拝に反対」報道の嘘
遺族感情を理解できぬ高橋氏の感性
GHQのイデオローグとして平成の世に蘇る
〈記号〉が〈言霊〉に復讐された日
元インドネシア義勇兵のスピーチ
「アジア」は三カ国にあらず

第六章●「ニューヨークタイムズ」オオニシ東京支局長の反日プロパガンダ
日本はアジアにおける民主主義後進国?
「政権交代の歴史がないので、マスメディアは自民党寄り」
「日本は右傾化、軍国化する」を前提とする記事
中国の視点に立った、お定まりの靖国批判
東京発の〈怪情報〉を続々発信
”特殊で異常な国、日本”というイメージを醸成
”日本人は差別主義者”とするキャンペーン
インタビュー内容を使わず、取材後の雑談を引用
メディア情報のロンダリングを行う男

第七章●日本を襲う言論テロ----「新しい歴史教科書」を攻撃する反日ファシズム
図書館で密かに行われている言論テロ
偏向報道で「つくる会」を攻撃するメディア
反日スローガンの道具として使われている教科書
日本政府の怠惰と不見識
「客観的な歴史はあるのか?」「客観的な事実はある」
反日キャンペーンと共闘する「教科書ネット21」
扶桑社「申請本」回収は仕組まれたのか
教科書問題が外交問題になる構図
中国、韓国、日本で無限循環する反日スパイラル
レッテル貼りで言論抑圧するシステム
「書物を焼く者は、いずれその炎で自身をも焼くであろう」

第八章●朝日の「安倍・中川NHK政治介入疑惑」捏造報道

第一節 朝日新聞の大スクープ
〈従軍慰安婦〉の責任は昭和天皇にありとする番組
一方的に事態収拾を図る朝日
安倍・中川氏が「番組改変」を求めた事実はない
朝鮮総聯関連施設へ家宅捜索 報道の差
NHKとバウネットの関係

第二節 〈大スクープ〉をものにした記者の軌跡
「朝日の三ホンダ」
松井やより氏に憧れて朝日を志望
松井氏のライフワーク「女性国際戦犯法廷」をフォロー
女性国際戦犯法廷を評価する朝日
一貫して社会畑を歩む
北朝鮮へは三度訪問
朝日の王道を歩む男
〈政治の季節〉終焉とともに朝日入社
歴史認識・差別・ジェンダーフリー・新たなる政治的争点の発見
ジャーナリストの範を超えかねない直情的発言
取材者と取材対象者の距離

第三節 朝日新聞本田雅和記者への公開質問状
事実とは何か
NHKは取材対象の政治団体側と一緒に番組制作をしたのか?
「約束通りの番組を放送する義務を怠った」とは何か?
NHKエンタープライズ21からNHKに圧力はなかったのか?
あの〈スクープ〉は工作だったのか?
情報を国民の手に取り返そう

 あとがき
 参考文献
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海上自衛隊の機密漏洩事件と毎日新聞

実際に紙面を確認していないが、今朝の毎日新聞は1面トップでWINNYによる海上自衛隊の機密漏洩事件を報道したらしい。23日未明からネット上では大騒ぎになっていたらしい。
海自機密データ 「極秘」暗号書類などネット上に流出

 海上自衛隊の「極秘」と書かれた暗号関係の書類や、戦闘訓練の計画表とその評価書など、多数の機密データがネット上に流出していることが、22日分かった。流出した海自情報はフロッピーディスク約290枚分に相当する膨大なもの。約130の自衛艦船舶電話番号や顔写真付きの隊員名簿、非常時連絡網なども含まれており、防衛庁は事実関係について調査を始めた。軍事専門家は「トップシークレットの情報が含まれている」と警告。過去最大級の軍事情報漏えい問題に発展する可能性も出てきた。【サイバーテロ取材班】
 関係者によると、情報は、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」のネットワークに今月中旬に流出した。ファイルの内容などから、護衛艦「あさゆき」の関係者のパソコンが「暴露ウイルス」に感染したことが原因とみられる。
 注目されるのは「暗号関係」というフォルダ。この中には、暗号の解読機とみられる「符号変更装置」の操作手順の詳細な記述があった。また、「極秘」と記された、非常用暗号書や乱数表などの書類の名称と整理番号をまとめた「暗号書表一覧表」があった。数字を羅列した「側方観測換字表」や、自衛艦のコールサインをまとめた表は「秘」となっていた。
 一方、「ドリルパッケージ」というフォルダ内には「監視経過概要」のタイトルで、「本艦の258度、38マイルに探知(監視ラインの外1600yds)」「情報収集A法発動」「目標との距離を1000ヤードつめる」など、何らかの船舶を追跡したとみられる記録がある。訓練かどうかは不明だが、専門家は海自の作戦能力を知られる危険性を指摘する。
 「電話番号一覧」という名のファイルには、090で始まる電話、ファクスなどの「船舶電話番号」や、「衛星電話番号」などのデータが並び、「昨年3月現在」と上部に表記されていた。大量の電話番号が出たことで、より大切な情報にアクセスされる恐れもある。
 隊員名簿は、昨年4月現在の護衛艦「あさゆき」の約40人分の隊員リストとみられる。本籍地や住所地、家族構成のほか最終学歴や宗教の項目もある。このほか、「あさゆき」関係の文書として、「非常呼集連絡網」「艦内作業予定」「個人配置表」「勤務表」など多岐にわたるデータが収容されている。
 「あさゆき」は、海自佐世保基地配備の護衛艦。基準排水量は約3000トン。全長130メートルで乗員は約200人。魚雷や速射砲、機関砲などの装備がある。
 数日前からネット掲示板に「海自情報が流出している」などの書き込みが相次いでいる。
 防衛庁広報課は、「(掲示板に)書き込みがあったことは承知している。詳細については現在調査中」と話している。
 ▽軍事アナリストの小川和久さんの話 ここまでまとまった資料はトップシークレットと言える。他国の情報機関やテロ組織にとっては宝の山の資料だ。内通者をつくったり、なりすましを許しかねない。特に船舶追跡記録は、作戦能力が分かる可能性もあり、まずいのではないか。海自は直ちに対応しなければならない。
(毎日新聞) - 2月23日3時10分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060223-00000027-mai-soci
海ゥ機密流ク.jpg毎日の報道内容が事実であるかどうかは別にしても、大きな問題がたくさん残された。データーの流出は事実だからだ。
まず、海上自衛隊の余りに杜撰な情報管理体制が問題になる。データの持ち出しは言うまでもなく、データの入った自宅コンピュータがインターネットと繋がっているというだけでも大問題であるし、WINNYによるデータ漏洩事件が昨年来何回も報じられているのに、軍事関係者、公務員などがWINNYを利用するという時点で、失格と言っていい。普通なら、軍法会議で死刑になるのかも知れない。

F22.jpg次に問題となるのは毎日新聞だ。もし、本当に報じられた内容が正しいのなら、国家の最高機密に類するもので、日本の防衛戦略を根本から変更せざる得ないような事態に直結し、瞬時に日本の安全を脅かす状況を招くのだから、まず第一に機密保持のためにどうするかを考えるのが、日本のメディアに与えられた使命なのではないだろか? 毎日が報道することによって、東京湾に支那の原潜が突如浮上したり、南西諸島や沖縄の住民が何人も死亡する事態を招かないとは言えないからだ。報道するという選択肢しか考えられなかった毎日新聞も万死に値する。
このデータ漏洩の詳細が事実なら、日本の防衛戦略を根本から見直さざるを得なくなり、専守防衛などもってのほか、米国からは呆れられ、日米同盟解消、そして、直ちに核武装をしなければならないようなことになるということが理解できないのだろうか?

幸い、流出したのは下士官がアクセスできるデータだけだったので、暗号関係や海底地図などの機密は含まれておらず大事に至らなかったが、毎日の報道には根本的に倫理的問題が残された。元々反自衛隊報道が得意な毎日だが、この事件はWINNY問題を追い続けている取材班が、恐らく先週辺りに「2ちゃんねる」で遭遇した情報をフォローして、そのまま報道したのだろう。スクープと国家、国民の安全をどう考えるか、毎日には深く考えてもらいたい。
それにしても、こんな馬鹿げた失態をしていると、せっかく米国が日本輸出を考慮中の世界最強の戦闘機、ラプターF−22Aの日本への供給はなくなるかも知れない。自衛隊の国軍化と軍法会議の設置、スパイ防止法の制定が一刻も早く望まれるが、民主党が情けない低レベルの <メール茶番劇> を演じているようでは、日本の将来に暗澹たる想いになる。
前原さん、あなたの使命は一刻も早い9条2項削除でしょ。そんなことも分からないのか?

因みに、この2日間だけでもWINNYのウイルスによるデータ漏洩はこれだけある。開発者の東京大学助手、金子勇を逮捕しただけの京都府警の責任は問われないのだろか? 金子勇に修正パッチを緊急に作らせることはできないのだろうか?
「2ちゃんねる」に栃木県警捜査資料、PCから流出?

 栃木県警は22日、私物パソコンから個人情報を含む捜査資料を流出させたとして、鹿沼署刑事課の男性巡査長(35)を減給1か月(10分の1)の懲戒処分とした。
 また、監督責任を問い、同署刑事課長の男性警部(42)を所属長注意とした。
 県警監察課によると、流出したのは、捜査中の事件の聞き込み対象者など2世帯5人分の名前と住所。インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に掲載されているのを、1月初旬、警察庁の担当者が発見した。
 巡査長は昨年12月下旬、資料の入ったメモリースティックを、上司に無断で自宅に持ち帰り、私物のパソコンを使って資料整理をした。県警は、パソコンがウイルスに感染していたのが原因とみている。このパソコンでは、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」などを使用していたという。
(読売新聞) - 2月22日21時53分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060223-00000027-mai-soci
情報流出:消防士長のパソコンから 感染ソフトで 名古屋

 名古屋市消防局は23日、同局指導課の男性消防士長(31)が自宅に持ち帰った個人情報や非公開情報が、私有パソコンのウイルスに感染したファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を通じ、流出したと発表した。昨年11月にも、同課職員の私有パソコンから個人情報が流出していた。
 同局によると、情報流出は総務省から20日に連絡を受けて判明した。流出したのは消防業務に関する条例、内規など1980ファイル分の情報。この中に消防職員8人の名前と、緊急連絡用の7社11部署の企業・部署名、電話、ファクス番号が含まれていた。
 消防士長は02年12月ごろから、上司の許可を得ず、勉強用に情報を持ち帰っていた。今年1月、情報を入れたパソコンが故障したため、ウィニーを入れた別の私有パソコンに情報を移し変えたところ流出した。
 同局は昨年11月の流出事件以後、自宅に持ち帰った情報の削除などを指導してきた。今回の再発を受けて22日に緊急会議を開き、全職員にウィニーの使用禁止も含め指導し直したという。【清藤天】
毎日新聞 2006年2月23日 15時39分 (最終更新時間 2月23日 16時12分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060223k0000e040112000c.html
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2006年02月22日

人権を巡る代理戦争 鳥取県と三重県の場合

2月21日、鳥取県の「人権侵害救済条例」の施行に待ったを掛ける、条例廃止を求める署名が県議会議長と片山鳥取県知事に提出された。昨年の10月からネットを起点に条例廃止運動を続けていた「真の人権を考えるインターネット有志の会」が中心となって集めた、5000人の署名が提出されたのだ。地元紙の山陰中央新報はこう伝えている
鳥取県人権条例 : 署名5000人分添え人権条例廃止申し入れ 鳥取県に6市民団体

 鳥取県が施行を停止し、全面見直しをしようとしている県人権侵害救済推進条例に対し、六つの市民団体が二十日、前田宏県議会議長と片山善博知事あてに約五千人の署名を添えて、条例廃止の申し入れをした。
 申し入れたのは「真の人権を考えるインターネット有志の会」「明日の日本を考える会」「米子正論の会」「新しい歴史教科書をつくる会」など。
 各団体は県の条例について「人権侵害の定義があいまいで、逆に不当な人権侵害が生じる恐れがある」などとして、廃止を求める署名運動を県内外で繰り広げてきた。署名は五千二百六人(うち鳥取県内三千三人)。
 各団体の代表らが県議会と県庁を訪ね、申し入れをした。前田宏議長は「二月議会に停止条例案が提出されるので、議会の審議を注目していただきたい」と話した。
('06/02/21 無断転載禁止)
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/165178158.html
私も昨年12月18日に彼らに講演会に招かれ、雪の鳥取を訪れた。
060220 007.jpg激しい雪ということもあり、参加者は少なかったが、この日の集会から危険な条例廃止に向けて大きく前進したことは間違いない。講演会は、救う会鳥取会長の今岡氏、鳥取弁護士会会長の松本氏、昨年の人権擁護法案反対運動で活躍した平田文昭氏、それに私というラインアップ。今岡氏と共産党系の松本氏が同じ壇上で話をするという前代未聞の講演会だったが、それだけ鳥取のメディアや県議会関係者に与えたインパクトは少なくなかった。あの講演会を企画した方々に心から敬意を表したい。写真は、鳥取駅前での活動の様子だ。

そして、22日に共同がこんなニュースを配信した。
無期限停止を提案へ 人権条例施行で鳥取県

 鳥取県は24日から始まる2月議会で、差別や虐待からの救済を掲げて昨年可決した県人権侵害救済条例の施行を、無期限停止とする異例の条例案を提出する。弁護士会や学識経験者らから多くの問題点を指摘され、予定されていた6月施行は困難と判断したため。
 片山善博知事は条例の抜本的見直しの必要性を認めており、弁護士や学識経験者らでつくる「見直し検討委員会」を設置し、県内の人権侵害の実態把握をした上で見直しを進める方針。
 条例は昨年10月に議員38人中35人の提案で成立。直後から、学識経験者らが「人権侵害の定義があいまい」「表現の自由を侵害する」「調査協力を拒否すると過料を科されたり、勧告に従わないと名前を公表されたりするのは行き過ぎ」などと批判していた。
(共同 2月22日)
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006022201002491
060220 009.jpgつまり、昨年10月に鳥取県議会で圧倒的多数で可決された条例を、6月1日に施行することが困難な状況に追い込んだのだ。ネットを通じて条例施行に「NO!」を叩きつけた多くの方と、共産党との連携まで視野に入れて活動を推進した中西喜平太氏や実際に行動した方に感謝したい。私が鳥取を訪れた12月18日も、大阪や名古屋から有志が駆けつけていた。鳥取や大宰府の条例は、国会で動いていない人権擁護法案に代わって、自治体で条例を作ってしまおうという代理戦争なのだ。目先の利く片山知事は県議会を悪者にして梯子を外したが、元々推進者だった知事の責任は免れないはずだ。

ところが、三重県で在日問題をテーマにした <人権漫画> が三重県全ての小中高校と行政機関に配布されるという奇妙なニュースが飛び込んできた。盲点を突かれた形になったが、人権擁護法案や全国の自治体で展開されている、人権法案を推進する勢力の方向性が明確になったという点では良かったのかも知れない。日教組の組織率が全国屈指の三重県、ということを考えれば、このような不穏な動きは不思議ではない。問題は、この民団が音頭を取った <人権漫画> が、日本人の人権を侵害するツールとしてどう使われるかを注意深く監視することなのだ。
それにしても、反日団体と言える団体の介入を許した三重県の教育行政の責任は大きい。23日に共同が配信した、こんな東京の反日活動と連携するのは目に見えているからだ。
「強制やめて」保護者訴え 卒業式の日の丸君が代

 卒業式シーズンを前に、東京都立高31校に通う生徒の保護者らが23日、東京都教育委員会に「日の丸・君が代を強制せず、内心の自由を保障した式にしてほしい」とする要請書を提出した。
 都教委の担当者は「学習指導要領に基づき国旗国歌の意義を理解させる必要がある」などと説明。同席した都立高3年の女子生徒(18)は「何も説明なしに、君が代を歌うことを強制されても理解にはつながらない」と訴えた。
 3年の娘が都立高に通う女性(51)は要請後の記者会見で「娘は君が代を歌いたくないが、大好きな担任がそのことで処分されないかと心配している」と話した。
(共同通信) - 2月23日18時21分更新

※2月発売予定だった「人権法案の本」の発行が諸処の事情で遅れています。編集作業も進んでいるのでもう少しお待ちください。発売のメドが立った時点でお知らせします。
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2006年02月21日

「マンガ嫌韓流2」を読む。

韓国の反日風景.jpg竹島の日の2月22日に発売予定の山野車輪さんの「マンガ嫌韓流2」が贈られて来た。前作と変わらぬ重厚さでボリュームはたっぷりある。丁寧に読めば2、3時間はかかる力作だ。車輪さんは、きっと自信を以って描き進んだに違いない、というのが最初の感想だ。テーマは前作同様多岐に亘っているが、より深く、より広く、視界を研ぎ澄まないと足元をすくわれる重いテーマを扱っている。特に在日特権や人権擁護法案については、細心の注意を払ったのではないだろうか?

主人公の沖鮎要君は大学2年に進級し、先輩の末行さんの可愛い妹も入学してくる。台湾の留学生が在日の松本君と色々やり合うシーンなどは、本当にこういう想定で議論を聞きたいと思うほど面白かった。だが、実際に日本のメディアでそのようなシーンは決して見ることができない。そもそも、最近台湾人がテレビに登場することがあるのだろうか? それだけ、日本のメディアが特定アジアの勢力によって捻じ曲げられているということなのだが・・・

「マンガ嫌韓流2」を読んで一番嬉しかったのは、主人公の沖鮎要君だけでなく、登場人物全員が成長をしていたことだ。内面的な成長だけでなく、車輪さんの腕も確実に成長した。絵が温かく、細やかになった。と、同時に、日本へ帰化した元在日の金田君が、サイレントマジョリティーとしての在日を代弁するような、ふくらみのある構成にすることも成功した。つまり、マンガ全体が、明らかに前作を上回るものに成長したのだ。恐らく、皮肉なことに、前作発行後の韓国と日本のメディアの異常な反応が、より「マンガ嫌韓流2」に厚みを加えさせたのだ。

それが顕著に出たのが、第8話「歴史を捏造する韓国」の内容だ。彼らが韓国へ乗り込んでディベート大会を行うのだが、あの場面こそ、作者の山野車輪さんと編集者Tさんの最も訴えたい想いが表出していたのではないかと思う。つまり、多くの事なかれ日本人に対して、謂れのない韓国の反日的な言い掛かりに、もう黙るのは止めようよと強く促しているのだ。何度かここにも書いているが、歴史認識の問題は、事実を突きつけ、そこで真正面から向き合わなければ、何も始まらないということだ。
悪役だった在日の松本君が徐々に日本悪玉史観の洗脳が解けていく様子は微笑ましかった。
日韓友情年という冗談のような昨年を、「マンガ嫌韓流2」が有意義だったと締めくくるエピローグが、日韓関係の現在と北東アジアの遠い夜明けを透視している。

それにしても、私の近著『「反日」の超克』とかなり内容が重なる偶然を何と説明したらいいのだろうか? 歴史の必然なのか、言霊によるちょっとした悪戯なのか。
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尋ね人

以前、読者の方からメールで教えられたフラッシュムービーがあります。拙著「反日の構造」とスイス政府発行の「民間防衛」をモチーフにして作られた、なかなかの傑作です。音楽もすばらしく、連続して見てしまいました。

「桜花(日本を信じろ/反日の構造)」というフラッシュムービーなのですが、当方から作者の方に連絡を取ることができません。どうしても連絡を取りたいので、もし作者の方がここをご覧になっていたら、ぜひ、メールをお寄せください。また、ここをご覧の方で、このフラッシュの作者をご存知の方がいたら、私が連絡を取りたがっていることをお伝えください。よろしくお願いします。
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麻生太郎氏という財産

竹島地図.gif竹島の日が近づいてきたが、島根県の孤軍奮闘をよそに日本政府はこれといった対応をする気はないようだ。そもそも竹島が韓国に不法占拠されている状況を容認しているのが日本政府だったからだ。それはそのまま、日本が <60年体制> に縛られていることを意味している。<60年体制> とは、日米安保と冷戦構造の下で日本の独立と主権を他国に委譲することに他ならないもので、冗談のような話だが、民主党のお粗末な改憲理念に合致したものなのだ。「主権の相対化」をトレンドとして挙げ、 「それは例えば、ヨーロッパ連合の壮大な実験のように、『国家主権の移譲』あるいは『主権の共有』という新しい姿を提起している」と寝言を言っている。

領空侵犯した韓国のF-15K_060102.jpg北方領土奪還の全国大会に出席しないどころかメッセージも送れない小泉首相と、民主党はいい勝負なのだ。不法占拠された領土に対するメッセージも出せないのだから、拉致被害者救出などできるわけがない。国家主権という意識がここまで希薄になっているのは、<60年体制> も末期的な様相を呈しているということなのだろうか?
当然、竹島の日にも与野党とも何もできないということなのだ。何しろ、今年の正月早々、韓国空軍機に参謀長自らが操縦するF−15によって竹島上空を領空侵犯されるという挑発を受けながら、何一つ外務省はメッセージを発することもできなかった位だ。
竹島の日:啓発イベントに省庁、国会議員は出席せず

 島根県が条例で定めた「竹島の日」(2月22日)当日に開く啓発イベントに、外務省と水産庁の担当者、県選出国会議員がいずれも出席を見送ったことが分かった。韓国を刺激しないよう配慮したとみられ、「国から関係者を呼んで全国的な世論喚起につなげたい」とする県側と温度差が出た格好だ。
 県は22日、「竹島の日」を記念する式典「『竹島の日』の集い」と、県内外の専門家らが竹島問題の論点を整理する「竹島を考えるフォーラム」を松江市で開催する。これに向け、1月31日付で外務省北東アジア課と水産庁国際課、県選出の国会議員5人へ招待状を送った。
 しかし、両省庁から相次いで欠席の連絡があった。外務省北東アジア課は「日韓関係の現状なども含め、総合的に判断した。地方自治体が主催するイベントで、政府が必ず出席するという性質のものでもない」と説明している。
 国会議員も全員が本人は出席しない。細田博之衆院議員の事務所は「国会のヤマ場でもあり東京を離れるのは不可能」としている。
 条例制定前の03年11月に隠岐の島町(隠岐諸島)であった「竹島・北方領土返還要求運動島根大会」には、両省庁担当者のほか県選出の国会議員全員が出席していた。
「竹島の日」は、日韓に争いがある竹島の領土権確立を求め、県が昨年3月、条例で制定した。【酒造唯】
毎日新聞 2006年2月18日 11時32分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20060218k0000e010048000c.html
こんなお寒い状況の中で、外務大臣が孤軍奮闘している。麻生外相の魅力は、低レベルなメディアにきちんと対峙することで、これまで数々の記者会見で溜飲を下げた国民も多いはずだ。だが、逆にそれだけ、麻生外相はメディアの一部低級な部分から悪質な攻撃を受けるということを意味する。2月11日に、下品な朝日新聞社説で攻撃を受けたことも記憶に新しい。

麻生外相.jpgこういう麻生攻撃は朝日だけに留まらず、読売まで加担してしまったようだ。2月19日付けの記事で、「仮に首相になった場合、靖国神社を参拝するかどうかについては、(略)参拝を見送る可能性を示唆した」とNHKで発言したと、事実に反することを書いたのだ。読売は去年の6月4日に靖国に関して支離滅裂な社説を掲載し、ここでも批判したのだが、靖国になると論説主幹の悪影響で朝日並みになってしまう。それとも、政治部の記者が単に馬鹿なだけで会話を読み取る能力がないのだろうか?
麻生外相、TV番組で総裁選出馬に改めて意欲示す

 麻生外相は19日のNHKの報道番組で、今年9月の自民党総裁選への対応について、「与えられたチャンスにはきちんと対応しなければならないと考えている」と述べ、改めて出馬への意欲を示した。
 世論調査などでは、安倍官房長官への期待が集まっていることに関しては、「私が(2001年の総裁選に)出たときも、橋本さん(元首相)という声が大きかったが、結果は小泉さん(首相)だった」と語った。
 仮に首相になった場合、靖国神社を参拝するかどうかについては、「個人の利益、信条より国益が優先だ」と述べ、中韓両国などが反発した場合、参拝を見送る可能性を示唆した。
(2006年2月19日10時58分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060219i203.htm?from=main2
ちなみに、こちらは朝日の記事
靖国参拝「国益が優先」 麻生外相、TV番組で
2006年02月19日19時01分
 麻生外相は19日のNHKテレビの番組で、中国が小泉首相の靖国神社参拝に反発して首脳外交を拒否していることについて「靖国(問題)がなくなればすべての問題が解決するかと言うと、なかなかそうはいかない」と中国の対応を批判した。自身が首相になった場合の参拝については「真の国益を考えたら、個人の利益より国益が優先する」と述べ、対中関係などを考慮しながら慎重に判断する考えを示した。
 また、外相は18日に都内で開かれたタウンミーティングで、04年に起きた上海の日本総領事館員の自殺事件の背景について「暗号の乱数表を渡せとかそういう話だ」と述べ、館員が中国側から外交上の機密情報を渡すよう求められていたことを明らかにした。再発防止策については「訓練、教育、しつけが非常に大事。外務省は真摯(しんし)に反省すべきだ」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0219/002.html
NHKの日曜討論ではこのように会話が進展した。
麻生 国のために尊い命を投げ出して戦ってくれて死んだ人、そういった人たちに対して感謝と敬意を捧げるということを国家が禁止しているという国はありませんし、また、自分の国の中に「あそこには行っていいけどあそこには行っちゃいかん」と隣の国から言われて「左様でございますか」という総理もいないと思うんですけど。ただ、今の問題として多くの方々が「隣の国から(止めろと言われるから)」とか国論が二分することなく素直な気持ちで参拝できる状況を作り上げる努力が必要と思ってますけどね。
NHK景山 ポスト小泉と言われているお一人とも言われているので、あえてお伺いしますけども、5年前の総裁選挙のときにも麻生さんは8/15かどうかは別として靖国神社には参拝するとおっしゃいました。近隣諸国と首脳会談が開けないということが予想されても総理になればそういう信念は貫くべきだとお考えになっていますか?
麻生 外務大臣に就任したときに聞かれた質問のひとつが、大体各社みんな同じような質問しかされませんからその中のひとつでしたけれども、個人の心情と立場というものは中々難しいものがあるんで、「そのときになったら適切に判断する」と答えたと思いますんで、それ以後3ヶ月間で変わったか?と言えば変わってません。
NHK景山 もしも個人の心情と国益がぶつかり合うということになったらどうされますか?
麻生 国益の定義は景山さんと私とは違うかもしれませんけど、国益というのは「真の国益」というものを考えて、そりゃ国益が優先します。個人の利益よりも。
NHK景山 それは場合によっては参拝問題についても見直すことが国益になるのであればそれも見直すと?
麻生 自分が納得できたらね。
NHK景山 納得できたら・・・
麻生外相に話を訊いているNHKの景山氏も相当おめでたいが、この遣り取りから上記のような新聞記事が、発行部数が1番と2番の日本の新聞から出てくるというお寒い現実を、私たちは心に銘記しなければならない。日本のメディアの貧困をこれほど分かりやすく伝えてくれる、なんと、感動的な記事なのだろうか!
もしかすると、これらの記事は、日本の読者でなく支那大陸の読者に向けて書かれたものなのかも知れないのだ。奥が深い。
いずれにしても、漫画フリークで、滅法サブカルにも強い麻生外相は、日本の財産である。

※拙著、「反日の超克」(PHP研究所)が3月1日に発売されます。昨年11月に発売される予定でしたが、色々な理由で発売が延期になったことをお詫びします。まだ、アマゾンなどではタイトルが修正されていませんが、予約販売をしていますのでよろしくお願いします。内容は追って。
posted by Nishimura at 23:20 | Comment(7) | TrackBack(2)
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2006年02月20日

拉致問題と正常性バイアス

1月23日のNHKニュース 2.jpg拉致問題を考えるとき、無意識の内に私たちが袋小路に追い込まれていることを自覚しなければならない。「正常性バイアス」という言葉がある。異常な刺激に対して、慌てないように抑制して対応することを指すのだが、異常なことなのに異常だと思わないことで、精神の安定を保とうという働きをしてしまうことになる。9,17の衝撃はもう3年半前の出来事で、怒りも衝撃も薄れてきたと考えがちだが、そうではなく、北朝鮮からのメッセージがどれだけ異常なものでも、それが繰り返されると、正常なものであって欲しいと思う気持ちが働くから、衝撃も怒りも薄れたように感じられるのかも知れない。

正常であって欲しいという「正常性バイアス」が、物事の判断を狂わすことがあるのだ。環境問題に置き換えれば、分かりやすい。珊瑚礁の一部が白色化してきても、ヒトデが増えてきても、ごみが流れ着いても、この海は大丈夫だろうと思ってしまうことと同じなのだ。すなわち、私たちは、1月後半の日朝協議でも、贋遺骨を返せとか同じことを繰り返す北朝鮮に対し、「正常性バイアス」を排除しなければならない。
だから、北朝鮮が「日朝包括協議、日本は『不誠実』と初論評」と言ったという滑稽なニュースが報じられても、滑稽だと思わず、異常な事態だと思い続けなければならない。
北朝鮮:日朝包括協議、日本は「不誠実」と初論評

【北京・西岡省二】北朝鮮国営の朝鮮中央通信は20日、今月上旬の日朝包括並行協議に関する初めての論評を発表し、「3年ぶりに再開した今回の政府間会談が、再び突破口を開けない状態で幕を下ろしたのは、全面的に日本の不誠実な立場のためである」と批判した。
 また、安倍晋三官房長官らが北朝鮮への圧力や制裁に言及していることに触れ、「過去の清算を回避し、政治的人気を高めようとする極右保守勢力の卑劣な本心だ」と非難した。
毎日新聞 2006年2月20日 19時45分 (最終更新時間 2月20日 20時40分)
これは、明らかに安倍官房長官や麻生外務大臣が、何度か制裁を匂わす発言を続けているから出てきた反応なのだ。

2月19日、家族会、救う会は幹事会を開き、幾つかの新しい姿勢を見せてくれた。
「国交正常化交渉が開かれたが、結局、拉致問題にまったく進展がなかった。制裁ということも持ち上がってきているので、今年は何か動く可能性も出てきた」と横田滋さんが述べたのだが、昨年末に緊急入院をし、生死の境を彷徨った横田滋さんだからこそ、正常性バイアスを避けて発言できた内容なのかも知れない。
よど号犯の妻を
よど号妻の告訴は24日に 国際社会への働き掛け強化

 北朝鮮による拉致被害者家族会と支援団体「救う会」は19日、東京都内で会合を開き、被害者の早期救出を訴えるため、国連など国際社会への働き掛けを強化するほか、6月までに東京都内で大規模な集会を開催することを決めた。
 拉致被害者、松木薫さんの親族によるよど号ハイジャック事件メンバーの妻2人の告訴は、24日に警視庁に対し行う予定で、容疑の罪名などを最終調整していることを明らかにした。
 救う会によると、4月に家族会や救う会のメンバーが訪米し、国連や米国議会関係者に解決に向けた協力を要請する。また5月にノルウェーで開催予定の北朝鮮の人権問題に関する国際会議にも参加の予定という。(共同)(02/19 18:43)
http://www.sankei.co.jp/news/060219/sha050.htm
手付かずだった「よど号ルート」の拉致について、家族会・救う会が能動的に動くのは賛成だし手助けしたいが、そもそも、これまで帰国した「よど号妻」に対し、わが国は旅券法違反という微罪でしか取調べできない欠陥を抱えていることが問題なのだ。スパイ防止法もないから、まともな取調べもできない現状は、先日の自衛隊の地対空ミサイルの機密漏洩に関わった三菱電機や三菱総研や、支那へのヘリコプター輸出で取調べを受けているヤマハ発動機が、やすやすと敵の工作機関にやられることに繋がっている。

9条マガジン.bmpこの件の正常性バイアスを排するには、憲法9条という呪縛を取っ払って考えれば、新しい視界が開けてくる。そういう意味で、今週の金曜日、2月24日に戦略情報研究所が開催する、「自衛隊による拉致被害者救出のシミュレーション」という佐藤守氏の講演会は、素晴らしい企画なのである。この61年間、日本人が忘れていた、いや、忘れさせられていた(奪われていた)軍事オプションの存在を、初めて私たちは視野に入れることが可能になるからだ。

これまで荒木和博氏は何度も言及しているし、私自身も何度も書いて来たことで、憲法9条の呪縛があっても個別的自衛権を行使すればいいので、軍事力による拉致被害者奪還作戦を真剣に検討する時期はとっくに来ているはずだったのだ。つまり、これも、拉致問題の正常性バイアスを破壊できる方法論だ。軍事オプションを検討するだけで、新しいツールになる。

※右サイドバーのテレビ画面の3番目に、昨年11月18日に行われた皇室典範改悪阻止の集会の模様を加えました。

拙著、「『反日』の超克」(PHP研究所)が3月1日に発売されます。昨年11月に発売される予定でしたが、色々な理由で発売が延期になったことをお詫びします。まだ、アマゾンなどではタイトルが修正されていませんが、予約販売をしていますのでよろしくお願いします。内容は追って。
posted by Nishimura at 23:59 | Comment(6) | TrackBack(6)
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