北方領土奪還の全国大会に出席しないどころかメッセージも送れない小泉首相と、民主党はいい勝負なのだ。不法占拠された領土に対するメッセージも出せないのだから、拉致被害者救出などできるわけがない。国家主権という意識がここまで希薄になっているのは、<60年体制> も末期的な様相を呈しているということなのだろうか?
当然、竹島の日にも与野党とも何もできないということなのだ。何しろ、今年の正月早々、韓国空軍機に参謀長自らが操縦するF−15によって竹島上空を領空侵犯されるという挑発を受けながら、何一つ外務省はメッセージを発することもできなかった位だ。
竹島の日:啓発イベントに省庁、国会議員は出席せずこんなお寒い状況の中で、外務大臣が孤軍奮闘している。麻生外相の魅力は、低レベルなメディアにきちんと対峙することで、これまで数々の記者会見で溜飲を下げた国民も多いはずだ。だが、逆にそれだけ、麻生外相はメディアの一部低級な部分から悪質な攻撃を受けるということを意味する。2月11日に、下品な朝日新聞社説で攻撃を受けたことも記憶に新しい。
島根県が条例で定めた「竹島の日」(2月22日)当日に開く啓発イベントに、外務省と水産庁の担当者、県選出国会議員がいずれも出席を見送ったことが分かった。韓国を刺激しないよう配慮したとみられ、「国から関係者を呼んで全国的な世論喚起につなげたい」とする県側と温度差が出た格好だ。
県は22日、「竹島の日」を記念する式典「『竹島の日』の集い」と、県内外の専門家らが竹島問題の論点を整理する「竹島を考えるフォーラム」を松江市で開催する。これに向け、1月31日付で外務省北東アジア課と水産庁国際課、県選出の国会議員5人へ招待状を送った。
しかし、両省庁から相次いで欠席の連絡があった。外務省北東アジア課は「日韓関係の現状なども含め、総合的に判断した。地方自治体が主催するイベントで、政府が必ず出席するという性質のものでもない」と説明している。
国会議員も全員が本人は出席しない。細田博之衆院議員の事務所は「国会のヤマ場でもあり東京を離れるのは不可能」としている。
条例制定前の03年11月に隠岐の島町(隠岐諸島)であった「竹島・北方領土返還要求運動島根大会」には、両省庁担当者のほか県選出の国会議員全員が出席していた。
「竹島の日」は、日韓に争いがある竹島の領土権確立を求め、県が昨年3月、条例で制定した。【酒造唯】
毎日新聞 2006年2月18日 11時32分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20060218k0000e010048000c.html
こういう麻生攻撃は朝日だけに留まらず、読売まで加担してしまったようだ。2月19日付けの記事で、「仮に首相になった場合、靖国神社を参拝するかどうかについては、(略)参拝を見送る可能性を示唆した」とNHKで発言したと、事実に反することを書いたのだ。読売は去年の6月4日に靖国に関して支離滅裂な社説を掲載し、ここでも批判したのだが、靖国になると論説主幹の悪影響で朝日並みになってしまう。それとも、政治部の記者が単に馬鹿なだけで会話を読み取る能力がないのだろうか?
麻生外相、TV番組で総裁選出馬に改めて意欲示すちなみに、こちらは朝日の記事
麻生外相は19日のNHKの報道番組で、今年9月の自民党総裁選への対応について、「与えられたチャンスにはきちんと対応しなければならないと考えている」と述べ、改めて出馬への意欲を示した。
世論調査などでは、安倍官房長官への期待が集まっていることに関しては、「私が(2001年の総裁選に)出たときも、橋本さん(元首相)という声が大きかったが、結果は小泉さん(首相)だった」と語った。
仮に首相になった場合、靖国神社を参拝するかどうかについては、「個人の利益、信条より国益が優先だ」と述べ、中韓両国などが反発した場合、参拝を見送る可能性を示唆した。
(2006年2月19日10時58分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060219i203.htm?from=main2
靖国参拝「国益が優先」 麻生外相、TV番組でNHKの日曜討論ではこのように会話が進展した。
2006年02月19日19時01分
麻生外相は19日のNHKテレビの番組で、中国が小泉首相の靖国神社参拝に反発して首脳外交を拒否していることについて「靖国(問題)がなくなればすべての問題が解決するかと言うと、なかなかそうはいかない」と中国の対応を批判した。自身が首相になった場合の参拝については「真の国益を考えたら、個人の利益より国益が優先する」と述べ、対中関係などを考慮しながら慎重に判断する考えを示した。
また、外相は18日に都内で開かれたタウンミーティングで、04年に起きた上海の日本総領事館員の自殺事件の背景について「暗号の乱数表を渡せとかそういう話だ」と述べ、館員が中国側から外交上の機密情報を渡すよう求められていたことを明らかにした。再発防止策については「訓練、教育、しつけが非常に大事。外務省は真摯(しんし)に反省すべきだ」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0219/002.html
麻生 国のために尊い命を投げ出して戦ってくれて死んだ人、そういった人たちに対して感謝と敬意を捧げるということを国家が禁止しているという国はありませんし、また、自分の国の中に「あそこには行っていいけどあそこには行っちゃいかん」と隣の国から言われて「左様でございますか」という総理もいないと思うんですけど。ただ、今の問題として多くの方々が「隣の国から(止めろと言われるから)」とか国論が二分することなく素直な気持ちで参拝できる状況を作り上げる努力が必要と思ってますけどね。麻生外相に話を訊いているNHKの景山氏も相当おめでたいが、この遣り取りから上記のような新聞記事が、発行部数が1番と2番の日本の新聞から出てくるというお寒い現実を、私たちは心に銘記しなければならない。日本のメディアの貧困をこれほど分かりやすく伝えてくれる、なんと、感動的な記事なのだろうか!
NHK景山 ポスト小泉と言われているお一人とも言われているので、あえてお伺いしますけども、5年前の総裁選挙のときにも麻生さんは8/15かどうかは別として靖国神社には参拝するとおっしゃいました。近隣諸国と首脳会談が開けないということが予想されても総理になればそういう信念は貫くべきだとお考えになっていますか?
麻生 外務大臣に就任したときに聞かれた質問のひとつが、大体各社みんな同じような質問しかされませんからその中のひとつでしたけれども、個人の心情と立場というものは中々難しいものがあるんで、「そのときになったら適切に判断する」と答えたと思いますんで、それ以後3ヶ月間で変わったか?と言えば変わってません。
NHK景山 もしも個人の心情と国益がぶつかり合うということになったらどうされますか?
麻生 国益の定義は景山さんと私とは違うかもしれませんけど、国益というのは「真の国益」というものを考えて、そりゃ国益が優先します。個人の利益よりも。
NHK景山 それは場合によっては参拝問題についても見直すことが国益になるのであればそれも見直すと?
麻生 自分が納得できたらね。
NHK景山 納得できたら・・・
もしかすると、これらの記事は、日本の読者でなく支那大陸の読者に向けて書かれたものなのかも知れないのだ。奥が深い。
いずれにしても、漫画フリークで、滅法サブカルにも強い麻生外相は、日本の財産である。
※拙著、「反日の超克」(PHP研究所)が3月1日に発売されます。昨年11月に発売される予定でしたが、色々な理由で発売が延期になったことをお詫びします。まだ、アマゾンなどではタイトルが修正されていませんが、予約販売をしていますのでよろしくお願いします。内容は追って。
お前らのいふ国益とやらは何ぞやと聞いてみたい。
日曜討論を観ないで、読売の記事だけ読んでる人にとっては、麻生氏が参拝しないという考えに変節したのかと誰でも思ってしまうでしょう。
いやはや、改めてメディアリテラシーの重要性に気づかされた次第。
記者の書き方でどうにでもなりますな、新聞って。
新聞が世論を作るとはまさによく言ったもんです。
新聞しかない時代、ネットのない時代に大衆を操作し放題だったのがよく分かります。
それにしても、その文字起こしを読めば、麻生氏の意図は一目瞭然なんですから、読売は悪質かつ意図的な誤読をしてるとしか思えない。
油断がならないのは浅卑だけではないんですね。
そりゃ「個人の信条と国益とどっちを取るか?」と訊かれて、「個人の信条」なんて答える政治家がいるわけがない(笑
何にせよ、貴重な文字起こしに感謝いたします。
あー、ダマされるところだった。
>いずれにしても、漫画フリークで、滅法サブカルにも強い麻生外相は、日本の財産である。
同意しますよ!本当にこの通りです!
麻生さんがいてくれてよかった
=靖国参拝見送り BY NHK、朝日、最近の読売
=靖国参拝する事 BY 麻生外相
だから話が噛合わない。
麻生外相に次期総理の座を期待しています。
どうも話を聞いてると朝日側に傾いていっているような感じを受けました。
ちょっと洒落にならない感じがしてます。
http://www.tkataoka.com/
でも、TVの印象では麻生さんが靖国の参拝を中止するとの感覚はありませんでした。しかるに後の報道では中止となっていたのでびっくりしたほどです。
また、アナウンサ−に『あなとの国益とは違うかもしれませんが』との表現があったのは実に楽しかったです。アナウンサ−一瞬キョトンとしてましたから。
以上。