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2007年07月08日

「金正日と日本の知識人」 姜尚中の欺瞞の意味

kinsyouniti-to-esechishikijin.gif川人博弁護士は、特定失踪者問題調査会と協力する「法律家の会」の代表だ。去年の11月2日のエントリーでご紹介したように、彼は特定失踪者古川了子さんの拉致認定訴訟の原告側弁護人も務めていた。
その川人氏が「諸君!」4月号に「姜尚中は金正日のサポーターか」という論文を発表した。その後、姜尚中が「週刊朝日」に反論を書き、川人氏も反論をするという、最近では珍しい論争が行われた。週刊誌での論争は読んでいなかったが、「諸君!」掲載の論文やその後の論争をまとめて1冊になったのが、講談社新書の『金正日と日本の知識人』だ。

NK_soldier328x512.jpg7月4日に、戦略情報研究所で川人博弁護士の講演が行われた。川人氏の講演を聴いてつくづく反省したのは、弁護士の方がこういう書籍を書かざるを得なかったのは、本来文筆を生業としている者の怠慢なのではないかということだ。自戒の念を込めてそう思った。
川人氏は元々過労死問題を専門としていた、いわゆる人権派弁護士だが、朝鮮総連との怪しい関わりで緒方元公安調査庁長官の事件に関与する土屋公献元日弁連会長一派とは対極の弁護士だ。

northkorea@national herald india070628.gifそんな彼だから、怒りを込めて姜尚中の2002年9.17以降の発言を徹底批判した。これまで弁護士である川人氏以外に姜尚中批判が殆んど無かったのは、言論誌の編集者が姜尚中批判に乗り気でなかったという事情がある。あんなものを相手にしてもしょうがないというのが、恐らく彼らの本音であり、真っ向から批判する対象はもっと別にあるというのが、従来の言論誌の流儀だった。

つまり、簡単に言えば、朝生を観ている視聴者でも簡単に気づいてしまうような詭弁や論点ずらしのインチキ言論を、敢えて正面から批判することもないだろうという「言論の作法」が既存メディアに存在している。

しかし結果として、2002年の9.17以降、どんどん姜尚中の露出は大きくなり、一部メディアの応援を得て、いつの間にかNHKや朝日の常連になってしまった。そして、旧メディアや北朝鮮の意図通りの害毒を垂れ流すことになってしまったのだ。これは、やはり、言論界の怠慢なのではないだろうか? 他にも例があり、某女性精神科医にも似たような構図が存在する。3、4年前に「諸君!」編集部にその女性の批判を書きましょうかと提案したら、あんなもの真面目に批判しても意味がないというようなことになってしまった。
だが、そういうものが一番厄介で、問題が大きいということに川人氏の著作で気づかされたのだ。

インチキだから、本物でないからということで批判をしないでいると、それだけ俗耳に入りやすい「論理」 が、ちょうど今のメディアのレベルに程よく合致するので、ますますメディアはその手のコンテンツを使い、受け手に害毒を与えることになるのではないだろうか? 一番分かりやすい例が、映画監督の井筒某だ。

A{.jpgこの監督が「パッチギ」という映画を撮った時、総連機関紙の「朝鮮新報」でこんな呆れた事を言っていた。私は、救う会の西岡力氏や家族会に抗議しないのかと尋ねた事があるのだが、構っていられないということで彼らは抗議もしていない。言論界から批判もない。だから、増長してやりたい放題をしているのではないだろうか?

姜尚中の欺瞞を許す「言論界の作法」が結局、井筒の妄言を許すことになり、結果として、金正日のこんな発言を許すことになっている。
 朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会の土地と建物を整理回収機構が競売申し立てをしたことについて、北朝鮮の金正日総書記は「わが国の自主権に対する侵害」と日本を強く非難しました。
 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が6日付の論説の中で金総書記の発言を紹介し、「在日朝鮮公民の民族的権利に対する侵害は、わが共和国の自主権に対する侵害だ」と競売申し立てを非難し、「このような侵害行為は許しがたいものであり、遅滞なく徹底的に清算されるべき」としています。
 論説は、「一種の国家テロ行為であり、我が民族の自主権に対する乱暴な蹂躪である」として、「総連抹殺策動を直ちに中止すべきである」と結んでいます。(06日14:33)
馬鹿馬鹿しいからと看過してはいけないのだ。たとえば、沖縄の新聞はみんなおかしいが、おかしいのが常識だからと言って、琉球新報のこんな社説を許してはいけない。心ある人には抗議してもらいたい。

川人弁護士の訴えている事はシンプルだが、それゆえ非常に力がある。70年前後は反戦デモや集会に「ほとんどの時間を費やしていた」「団塊世代最終ランナー」(177P)の川人氏が拉致問題に関わるようになり、戦後の平和主義の欺瞞を告発するに至った経緯も赤裸々に語られていて、氏の拉致問題に賭ける情熱の内的必然が明かされている。
金正日政権を崩壊させる方法論や現憲法に対する考えなど、私と意見を異にするものもあるが、是非一人でも多くの人に読んで頂きたい1冊だ。閉塞した拉致問題解決のための新しいロードマップも見えてくるはずだ。
先日の講演会では時間がなくなり、従来の右派、左派の規定の見直しとレジメに書いてあったことまで話は行かなかったが、今度じっくり川人氏と話し合いたい。

本書でも平成14年(2002)当時、5人の拉致被害者を北へ返せと言ってた早稲田の憲法学者、水島朝穂が川人氏に厳しく批判されているが、当時のテレビキャスターなどの証言をもう一度詳しく検証してみたくなった。当時のメディア、評論家、ジャーナリストが何を言っていたのか調べれば、金正日独裁体制に加担する人間の詳細なリストが出来上がる。
そう思うと、あの時5人を北へ帰さない決断をした安倍晋三首相には、まだまだ政権を担当してもらわないと困る事にも気づかせられる。

※NHKが先週、ネット関連の番組を放送したらしいのですが、酷い捏造があったようです。また、旧メディアからの偏向したネット批判、2チャンネル批判らしいのですが、ご存知の方は情報をメールなどでお知らせ下さい。できれば、番組を観られる場所も(笑)。

※日刊スポーツWEBで、アジアカップのコラム連載が始まりました。興味のある方は是非、お読み下さい。
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posted by Kohyu Nishimura at 23:59 | Comment(15) | TrackBack(4)
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この記事へのコメント
某女性精神科医はこんな活動も行っているようで…。
女性350人が行進 「9条を守ろう」と精神科医の香山リカさんらが呼びかけ 大阪
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1182649088/-100
【憲法フェスティバル】平和憲法の意味考えよう−井上ひさし、香山リカ氏ら「自由に発言したり表現しにくく…」 19日、九段
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1179374480/-100

井筒和幸監督の反日映画に…。
電凸/文化庁/反日映画「パッチギ!L&P」に3000万補助金1/2
http://jp.youtube.com/watch?v=f75Z0IpBdnI
電凸/文化庁/反日映画「パッチギ!L&P」に3000万補助金2/2
http://jp.youtube.com/watch?v=BEaiQo0-SKw&mode=related&search=

左傾化したNHKはこんなことも放送していたそうです…。
視点・論点 「新左翼とその遺産」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/3191.html
軍事評論家=佐藤守のブログ日記 コメント欄
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20070706/1183692744#c
「小泉首相の靖国神社参拝で、中共とその同調者が、自国のの大衆と国内外のメディアを動員し、小泉叩き、日本叩きをやっていたとき、 NHK の海外向け放送 RADIO JAPAN は、連日のように、「小泉は第二次大戦の「戦犯」を祭っている靖国神社に表敬のために参拝した。」と、英独仏中露西伊など世界の主要な外国語で、世界中に放送していたのです。現在 RADIO JAPAN の放送の内容はインターネットで、 NHK のホームページのラジオ・ジャパンのところで、主要外国語の文章で読むことができます。」
Posted by たか at 2007年07月09日 07:19
http://notonlyyoutube.blog105.fc2.com/
http://www.nikaidou.com/
にあるかと。私もYOU TUBE は見てません。
Posted by 反NHK at 2007年07月09日 10:06
>NHKが先週、ネット関連の番組を放送したらしいのですが、酷い捏造があったようです。
この動画のことでしょうか?

http://notonlyyoutube.blog105.fc2.com/blog-entry-36.html
Posted by marippe at 2007年07月09日 10:08
こんにちは。いつも拝見してます。
例の特報首都圏、偏見と偏向と印象操作、全部そろった著しく酷い番組でした。社会現象として、もっと高尚な分析をしていただけるのかと思って見ていたのに…

導入部分のフリップからして
●ネットの祭りが現実社会への攻撃へとエスカレートしていく、その例として
2006年6月  大学準教授    東京裁判の論文
     7月  俳優       在日韓国人擁護の発言
     8月  タレント     護憲の書籍出版
     9月  スポーツライター 皇室に関する発言
2007年1月  フリースクール  教育方針
     6月  弁護団      裁判の弁護方針
●祭りが大きくなるとそれが圧力となって言論が歪められる危険がある。

な感じで。6人の座談会もそうだけど、取材映像もフリップもテロップも、事情をよく知らない一般視聴者が見たら不安、嫌悪感を抱くことは必至だと思いました。(某NHK職員の写真流出事件の件はどうなった)
ま、とにかく酷い番組でしたよ。
Posted by 名無しマヘル神信者 at 2007年07月09日 14:12
テキスト起こししてくれているサイトをご紹介。
sokの日記: NHK 特報首都圏『ネットの“祭り”が暴走する』テキスト起こし
http://sok-sok.seesaa.net/article/46983331.html
Posted by qp at 2007年07月09日 14:39
民主党の小沢代表もニコ動を使って選挙対策のようで…。
「ニコ動」に小沢代表登場!でも誹謗中傷は削除
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/62952
小沢代表「ニコニコ動画」で集中砲火
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070709-00000914-san-pol
Posted by たか at 2007年07月09日 20:19
Posted by くさなぎ at 2007年07月09日 21:39
私もこの方の諸君!での記事を読みました。実に鋭く情熱的で、筆者の真摯な気持ちが伝わってくる投稿だったと思います。こちらの本も是非拝読したいと思います。
それにしても姜氏はよくまあ色々なイベントや講演会で平気で発言を繰り返すものだと思います。無邪気な日本人だったらうっかり信じこまされてしまうのでは?そういう意味でも看過してはいけないのですね。
Posted by おれんじ at 2007年07月09日 23:11
文筆業されている人には往々にして左翼思想の方々が多いようですね。

森村誠一ブログ・人生の証明日記:不朽の汚名−国民投票法の成立
http://blog.livedoor.jp/morimuraseiichi/archives/50528209.html
Posted by たか at 2007年07月09日 23:28
香山リカなんぞ、所詮は「女医」なる権威を有難がる俗的なメディアが都合の良い言葉を語らせたいだけの腹話術人形じゃないんですか?
ホントにこの人、解り易くて良いよ(笑)。

むしろ警戒したいのは、西村先生おっしゃるように映画や音楽、それにスポーツといった所でさりげなく反日思想を振りまく連中ですよね。

井筒もそうだが、スポーツに関して言えば金子某も槍玉に挙げたい一人ですね。
Posted by 熊蔵 at 2007年07月10日 00:38
西村さんの日刊スポーツのコラム連載が始まったので、もしかするとそっちでその辺は書いてくれるかも知れません。期待しましょうw。
Posted by 熊倉さんへ at 2007年07月10日 00:54
特報首都圏観ますた。
いやはや、この六人はどう集められたのか知らないけど、
何つーか笑っちゃうくらいに番組のネライ通りの発言に終始してるがアレですわな。
カネでももらっていて、NHK好みのこと言ってサービスしてやれってことなのだろか。

だって祭りを引き起こす(笑)ことのできる強者が、
番組のネライくらいわからないほどの馬鹿じゃないでしょ。
私は祭りも好きだし(笑)、ヘビーなネットユーザーといっていいと思うけど、
この六人組とは話が合いそうにない。感覚がまったく違うし。
ちなみに転職歴はありません(笑)
少し考えれば分かるようにネットユーザーもいろいろ。
それを番組好みのイタいカスばかり六人集めて、「これが"祭り"に参加してる人間だ!」と
公共放送が印象操作に努めてるんだから何ともはや。
Posted by 石村 at 2007年07月10日 11:36
皆さんのコメントを見て安心しました。NHK 特報首都圏を観た時「なんだか変だぞ」と感じても文章で表現できずにおりました。
自分は最近になってNHKの実態を知りましたが、まだまだ騙されている人が大勢いると思います。
Posted by 通行人 at 2007年07月10日 12:52
NHK「スタジオパークからこんにちは」のゲストに、姜尚中が出ていたそうですよ。
http://www.nhk.or.jp/park/yotei/#

NHKはよほど姜尚中が好きなようで…。
Posted by たか at 2007年07月10日 14:57
本書で非難されている水島朝穂氏に関しては、氏自身がウェブサイト http://www.asaho.com/jpn/bkno/2007/0716.html で反論を提示し、本著の誤謬と曲解を論破しています。 水島氏は「私が批判したのは当時の安倍晋三官房副長官の一面的な手法である。拉致被害者を北に返せなどと主張したものではない」と反論してまするが、その通りです。川人氏の本は論理飛躍と事実認識の誤謬が多く、一言で評するなら“曲解本”かと。
Posted by ゴルゴンゾーラ at 2007年08月01日 23:04
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